学びの車窓から

小学校教員です。日々の実践、考えたことをつらつらと。

家庭訪問スタート

今日から家庭訪問が始まりました。

 

どのご家庭でも、普段知らないような子どもたちの話が聞けておもしろかったのですが、

印象に残ったのは、クラスの中で学力的にも生活面でも支援が必要な子の家庭訪問。

リビングには、前回行った文字と式の算数のテスト(100点)が貼ってありました。

 

「テストが貼ってあるんですね。」とお話しすると、

「1〜6年生で初めて算数のテストで100点を取ったんです。記念に飾ってます!」

とのことでした。

 

学力的に少し厳しいかなと思っていましたが、今まで100点を取ったことがないというのは知りませんでした。

初めて、100点を取って本人もお母さんもすごく嬉しかったんでしょう。

ただ、僕は何もしてません。

周りの力を借りながら、本人が自分の力で取った100点です。

それが何よりも嬉しい。

 

全体に向けて何度も語っていますが、特にその子を意識して全体に語っているのが、

「助けて。分からない。教えて。」と言えるようになること。

この先生きていくなかで、自分ひとりの力ではどうしても解決できないことが必ずやってくる。

そんなときに人の力を上手に借りることができること。

その第一歩が「助けて。分からない。教えて。」と言えるようになること。

授業を通して、それが当たり前にできるようになればよいなと思っています。

 

課題解決のために人を頼ることができる

テストで結果が出せる

人に頼ることのよさを実感出来る

また人の力を頼れる、自分も人に手助けをしようと思う。

 

この流れを子どもたちが体験的に理解できるためにも、まずは点数を意識して課題と確認テスト、見取りをしていかないといけないな。

 

点数は目的として子どもたちに意識させるために、全員80点以上を取ろう語り、クラスの目標点数を設定させますが、正直ぼく自身はあまり点数を意識していませんでした。

色々と学んでいく過程で、点数至上主義みたいな教育に嫌悪感があったからです。

ただ、今回話をしてみて点数というのは子どもたちにとって大きなものなんだなと再認識できました。

大事なのは、その点数を取るために自分がどんなことをしてきたのかという学びの過程と自分の学びを深めるためにその点数をどう振り返って次に生かすか。

少し視点を変える必要がありそうです。

 

 

そのご家庭では、他にも教育のこと、本のこと、自分のことなど色々と話すことができました。

学びの多い家庭訪問で、これからも楽しみです。