学びの車窓から

小学校教員です。日々の実践、考えたことをつらつらと。

自分たちでつくりあげる

「今、私は、ぼくは」という単元で自分の夢についてのスピーチを参観で発表するために練習に取り組んでいます。

 

昨日、クラスを混ぜた発表会を終えて、今日はその振り返りから最後の練習と修正のために1時間子どもたちに時間をあげました。

 

特に活動を固定せず、自分の課題に応じて任せましたが、様子を見ているとどうも仲の良い人同士で固まり、練習にも緊張感がない状態。

 

介入するか迷いましたが、一度中断して

 

「今周りを見てみてね。本番のスピーチは今みたいに話したり、聞いたりすることはないと思うよ?自分たちで緊張感ある場をつくってね。では、どうぞ。」

 

と、短く語りました。

 

そこで、男女が分かれていることや仲の良い人で固まっていたことに気づいたみたいです。

 

何かの子が、

「一緒に練習しよ!」

とお互いに声をかけあい始めて、雰囲気がガラリと変わりました。

 

次第に教室にいくつかのミニ発表グループができて、お互いのスピーチを真剣に聞きあっていたり、資料の手直しをしている友達の手伝いをしたりとそれぞれの課題に応じて動き始めました。

 

 

すごいな〜と感心したのが、周りを巻き込む子が現れたこと。

 

1人で中々輪に入れていなかった子に声をかけて、気づけばミニ発表会の中に溶け込んでいました。

 

 

最初は騒々しかった教室に、

「ちゃんと練習しないと意味ないだろ!!!」

と怒鳴ってしまいそうになったところから、自分たちで聴き合う・助け合う場を作り上げてしまった子どもたちの力に思わず涙ぐんでしまった。

 

卒業まで残りわずかですが、まだまだ成長していくんだなと改めて実感した一日でした。

 

 

もちろん何かの子は仲の良い子で固まって最後までそのグループから動けずにいました。

 

その子たちは最初は楽しそうに練習していましたが、後半になるにつれて少しつまらなさそうな表情に変わっていきました。

 

 

そこにも介入しようかな〜と迷いましたが、自分で輪に入るというチャレンジをしてみることの重要性や得られるものを感じて欲しかったので、あえて声はかけず。

 

今回、巻き込む、入り込むチャレンジをして何かしらを得た子どもたちが次回同じような機会にまたチャレンジしてくれることを願って介入しませんでした。