春休み読書記録① 「学校」をつくり直す
この春は読みたい本が続々と出版されてます。
早めの春休みだったということで、手当たり次第に読んでいます。
その中でも1番たのしみにしていた本を一気に読み終えました。
一徳さんの新刊。
教育の力の続編とも言えるこちらの本。
前回の教育の力では、教育の目的をすべての子どもに「自由の相互承認」の感度を育むことを土台に、すべての子どもが「自由」に生きるための力を育むためのものであるということを明言し、これからの教育は「個別化・協同化・プロジェクト化」へと転換していくべきということを提言していました。
今回の「学校」をつくり直すでは、それらを踏まえた上での現代の教育の課題、そして探求を公教育の中心に据えるべきだということを改めて明言し、現場はどのように変わるべきかをより具体的に提案しています。
教育の力が出版された当時と今では、確実に公教育の構造転換とも捉えられる動きが日本各地で起こっています。
本の中でも取り上げられていますが
・風越学園の建設
・大日向小学校の開講
・岩瀬さん・桑原さん・KAIさんの実践
などなど・・・ここ数年でゆっくりとしかし確実に公教育は変わってきています。
しかし、本の中でも論じられているように、スタンダート化、無言清掃・給食など、これらの流れに逆行するように子どもたちを統率・管理する取り組みが現場で幅を利かせているのも確かです。
そういった問題に対しても、そもそも教育は何のため?という問いに立ち戻り、どうあるべきかを提案しているのもこの本の魅力。
そうは言ったものも・・・
じゃあ自分の現場で何ができるのか?ということ。
こちらに対しても、さまざまな提案をしてくれています。
その中でも、
・同僚と対話すること
・子どもたちの姿こそ最大の説得力
これらがやはり大切なのではないかと自分も感じています。
今年度は実践のことや子どもの対応のことで、管理職を含め色んな先生方と対話することができました。
他の先生方から
「大丈夫?バチバチしてなかった?」
と言われることもありましたが、全然自分はそんなつもりではなく、お互いの教育観を語り合える時間なのでとても刺激的ですし、もっともっと対話する必要性を感じています。
今年度は子どもの姿をもとに、対話できるようにするのが課題だと再認識できました。
新書ながら中身はボリューム満天で、教育関係者必読とも言える本だと思います。
春休みにぜひ。